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【日本化粧品検定協会】丸善製薬主催 植物エキスセミナー参加レポ

3 2月 2019 One Comment

【日本化粧品検定協会】丸善製薬主催 植物エキスセミナー参加レポ
日本化粧品検定協会の会員向けセミナーで、植物エキスについて勉強してきました。
オーガニックコスメのイメージが強かった植物由来成分でしたが、詳しくお話を伺ってみると、その最先端の美容効果にびっくり!!

昭和13年創業の伝統ある原料メーカーである丸善製薬が主催する勉強会では、化粧品や健康食品に使われている植物由来原料について今後注目の成分などを中心に説明があり、とても興味深いものでしたのでレポートにまとめました。

植物エキスとは

植物エキスとは
化粧品に有用成分として配合されている植物エキスは、化粧品全体の数%で、水や保湿剤など使用感に影響を与える要素である基剤がほとんどを占めています。
化粧品の原料に使われる「エキス」とは、水やエタノールなどの溶媒に浸して溶け出した成分を取り出したものの事で、レモンで例えると、果肉を絞っただけの果汁と溶媒を使って抽出したレモン果実エキスでは全く別のものになります。

また、同じ植物や果実でも抽出する部分(皮や実、葉など)や抽出方法によって溶け出す成分が異なるので効果効能にも違いが出るのだそう。

植物エキスの抽出方法の違い
身近な事例として、緑茶の場合、お湯を注いで抽出したお茶には抗菌力の高いカテキン(渋味成分)やカフェイン(苦味成分)が多く溶け出しますが、水出しで抽出したお茶ではカフェインなどの抽出が抑えられてテアニン(うま味成分)や熱で壊れやすいビタミンCなどが多く溶け出します。

実際に飲み比べてみても、同じ茶葉から抽出したと思えないくらい抽出する温度で味が全然違っていて、熱水抽出では渋味のあるすっきりした味わい、冷水抽出では甘味やうま味を感じる味わいです。
同じ「水」という溶媒でも温度を変えるだけで、同じ茶葉から全く異なる成分を取り出すことができるのが抽出という技術なのだそう。

化粧品で使われる植物由来エキスとは
葛根湯など漢方でよく使われている甘草(カンゾウ)は創業80年の歴史を持ち1600品目以上の取扱いがある丸善製薬で一番最初に生薬として抽出した植物で、創業当時は調味料用として甘草エキスを販売していましたが、根の部分に炎症を抑える効果があることがわかり、化粧品原料として開発。
グリチルリチン酸ジカリウムという製品名で水に溶けやすい性質があり、医薬部外品の有効成分として多くのスキンケア化粧品やシャンプー、歯磨き粉などに配合されています。

一方で水に溶けない油溶性甘草エキスには、メラニン合成を促す酵素チロシナーゼの活性を阻害するという効果が確認されて美白化粧品に配合されていたり、甘草の葉っぱには肌の中のセラミドを増やす効果が確認され、肌内部でセラミドを産生する力を高めてくれる効果があるのだとか。

化粧品における植物エキスの役割
植物に含まれる様々な成分を抽出溶媒を用いて目的の成分を取り出した集合体をエキスと呼び、丸善製薬では抗酸化作用や抗老化作用、美白や育毛の皮膚における有効性など、化粧品や食品向けに約200種類の機能性・有効性の評価を行っているのだそう。

「植物由来原料と合成成分を比べて、植物エキスが特に優れている点は?」という質問が多いそうで、植物エキスはいろんな成分の集合体のため、単一成分の合成成分が肌の不調に対してダイレクトに効くのに対し、植物エキスはいろんな成分の集合体のため肌の不調の原因に対して複合的に作用するという漢方薬に近いアプローチができるのがメリット。
また、化粧品には数%しか配合されていない植物エキスではあるものの、配合されている植物をアピールすることで製品やブランドのイメージを作るのに欠かせない存在なのです。

注目の美容成分1:分散美白トウキエキス

注目の美容成分1:分散美白トウキエキス
化粧品の原料メーカーである丸善製薬がイチ押しする今後注目の美容成分についても詳しく教えていただきました。
まず1つ目は、メラニンを分散することでシミをカモフラージュする「分散美白」という新発想の美白成分トウキエキス。
英語名でJapanese Angelica(日本の天使)と呼ばれ、化粧品に配合された際の成分名としてはトウキ根エキスとかトウキエキス1と表記されています。

シミが生成されるメカニズム
メラニンは皮膚の一番奥にある基底層に存在しているメラノサイトという色素細胞でメラノソームという袋の中に産生されて、表皮の角化細胞(ケラチノサイト)に受け渡されていき、細胞内にメラノソームが蓄積した状態になると、シミとして見えるようになるのだそう。
年齢を重ねて肌のターンオーバーが遅くなってくると、細胞内にメラノソームがたくさん溜まってしまいシミが濃くなるだけでなく、メラノソームが溜まった細胞ではターンオーバーの起点となる細胞分裂の頻度が通常の1/7まで落ちてしまうという報告もあります。

メラノソームを分解するカテプシンの働き
私たちがシミを見るときは、基底層に溜まったメラノソームを見てシミと認識しているので、密集して濃く見えるメラノソームを分散させてしまえばシミをカモフラージュできるのではと考えたのが新しい分散美白というアプローチ。
基底層にあるケラチノサイトの内部で胃袋のような役割を果たす消化器官のリゾソームが古くなったり過剰に増えたメラノソームを食べると、タンパク質分解酵素のカテプシンがメラノソームを壊して中に入ったメラニンを放出し分散させ、ターンオーバーで排出されていきます。
このカテプシンの働きに注目し、活性化させることで密集したメラニンを分散させ、メラニンの数は同じでも密度を薄めることで目立たなくさせるのが「分散美白」という新発想のアプローチなのだそう!

メラノソーム分解促進作用と視覚的効果
トウキエキスはカテプシンの働きを活性化する効果が確認されていて、メラノソームが蓄積された状態にトウキエキスを加えると、メラノソームの袋が分解されて中のメラニンが分散されていきます。
そうすると、メラニンの総数は変わらなくても、黒いシミが目立たなくなってしまうんです。

モニターテストでは、2か月間の塗布で長年のシミが薄くなり目立たなくなっていました。
メラニン自体は分解されないのでシミが消えてなくなるわけではありませんが、おもしろい美白アプローチだと思います。

注目の美容成分2:メリッサエキス

注目の美容成分2:メリッサエキス
注目の美容成分の2つ目は、肌にある古くなった劣化コラーゲンを回収すると新しいコラーゲンに生まれ変わるというコラーゲンのリサイクルを可能にするメリッサエキス。
英語名ではLemon baim(レモンバーム)と呼ばれ、西洋ハーブの1種としても親しまれています。

化粧品に配合された際のラベル表示は、メリッサ葉エキスやメリッサエキスと記載されています。

劣化コラーゲンとは
真皮の線維芽細胞の周りにあるコラーゲンは、紫外線の影響でMMP-1という酵素により繊維が断ち切られて分解されてしまいます。
分解されたコラーゲンの断片は肌のハリや弾力に影響を与えず、本来の役割を果たせない劣化コラーゲンとなります。

この劣化コラーゲンが線維芽細胞の外に蓄積してくると肌の弾力がなくなりシワの原因になるため、劣化コラーゲンの蓄積を解消することでシワ対策になると考えてたどり着いたのが、劣化コラーゲンのリサイクルという新しいアプローチなんです。

劣化コラーゲンの回収と再生
線維芽細胞にはコラーゲンを生み出す機能に加えて、コラーゲンをリサイクルする機能も備わっており、リサイクル機能の起点になるのがコラーゲンを回収するEndo180というレセプター。
線維芽細胞の膜に存在するEndo180は細胞の外にある劣化コラーゲンを回収して細胞内に取り込む機能があり、細胞外に増えるとシワの原因になる劣化コラーゲンを細胞内に取り込むことでシワになりにくいと考えることができます。

また、Endo180が細胞内に劣化コラーゲンを取り込むと、線維芽細胞内のリソソームがコラーゲンをアミノ酸に分解し、そのアミノ酸が新しいコラーゲンを作るために再利用されます。
劣化コラーゲンは細胞の外に溜まってしまうとシワの原因になってしまうけど、細胞内に回収すれば新しいコラーゲンに生まれ変わることができるため、Endo180の産生を高めることでコラーゲンの再生の循環を作り出すという新しいアプローチが誕生しました。

コラーゲンのリサイクルという考え方
メリッサエキスはEndo180の産生を高めてくれることを確認しており、コラーゲンの循環を促してくれます。
コラーゲンのリサイクルという新理論では、従来のコラーゲンを増やすアプローチとは異なり、コラーゲンが分解されたとしてもEndo180で細胞内に回収することで新しいコラーゲンに生まれ変わるという理論を打ち立てています。

人によるモニター試験でも、メリッサエキスが配合されたクリームを2か月塗ることで、シワが改善していました。
この成分はまだ製品化されていない段階の最新美容成分とのことで、来年以降のシワ対策の新しいムーブメントになりそうです!

食品系の注目美容成分3つ

注目の美容成分パイナップルエキス
食品やサプリの原料メーカーでもある丸善製薬の、食品系の注目美容成分についても教えていただきました。

紫外線が強い地域で育つパイナップルから抽出されるパイナップルエキスにはセラミドが含まれており、口から食べることで肌の水分量やバリア機能が高まったり、日焼けダメージからの回復が早くなったりするのだそう!
パイナップルエキスを4週間摂取した実験では、乾燥した冬の時期でも摂取前と比べてキメが整いみずみずしい肌になっていました。
パイナップルすごい!

注目の美容成分ブラックジンジャー
タイ北部では1000年以上前から関節痛などの際に煎じて飲む習慣があり、万能薬として親しまれているというブラックジンジャーは、その名の通り中身も黒い生姜。
タイ原産のブラックジンジャーに含まれるポリメドキシフラボンには、筋肉量をアップしたり筋肉機能を高める効果や脂肪を分解・燃焼させる効果があり、健康的なダイエットにピッタリの成分なんです。

ブラックジンジャーを摂取すると、10代のアスリートの筋力がアップしたり、高齢者の歩行距離が伸びた事例もあり、脂肪面積が減少したり、血中の中性脂肪が低下する効果もあったりするのだそう。

注目の美容成分ロングペッパー(ヒハツ)
NHKスペシャルで取り上げられて注目を集めたゴースト血管対策におすすめの成分が、香辛料の1種であるロングペッパー(ヒハツ)。
東南アジア原産のシナモンに似た香辛料で、沖縄でもソーキそばの薬味としてヒハツ(ヒハチとも呼ばれる)が使われています。

毛細血管には細胞に酸素や栄養を届けるための隙間があり、ゴースト化が進むとこの隙間が開いて栄養素などが漏れ出てしまうのですが、ロングペッパーを摂ることで隙間を適正に保ち、栄養素が漏れ出るのを防ぎます。
また、血流量もアップするため、手足の冷えにも良いのだとか。

毛細血管チェック
加齢により減少していく健康な毛細血管は、45歳を過ぎると急激に減っていくことが分かっています。
また、ストレスなどによっても毛細血管がねじれることもあり、血流が悪くなってゴースト化してしまうこともあるのだそう。

特殊な装置で、自分の毛細血管をチェックしてもらったら、一部ねじれた毛細血管があったものの、おおむね健康的な毛細血管とのことで一安心。

植物に秘められたパワーに驚いた最新の美容成分

【日本化粧品検定協会】丸善製薬主催 植物エキスセミナー参加レポ
化粧品原料メーカーで植物エキスに精通した丸善製薬が主催する植物エキスセミナーに参加して、一番強く感じたのは、植物の持つ未知のチカラのすごさでした。
まだまだ発見されていない美容成分が隠されていると思うと、自然の偉大さを感じます。

トウキエキスは数年前から化粧品メーカーに提案を進めて最近になって製品化され始めた新しい美容成分、メリッサエキスは最新の美容成分で化粧品メーカーでも検討が進んでいる段階で、2020年以降に製品化されていく見通しなのだそう!
特にメリッサエキスの劣化コラーゲンをリサイクルするという新しいエイジングケア理論とパイナップルエキスの美肌パワーは今後注目していきたいと思いました。

【日本化粧品検定協会】丸善製薬主催 植物エキスセミナー参加レポ

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